CookieのPartitioned属性 (CHIPS) の標準化はじまる

サードパーティCookieをトラッキングに使用できないようにする「Cookies Having Independent Partitioned State (CHIPS)」という仕組みが議論されています。

現在は、その仕組はW3CのPrivacy CGで議論されています。細かい仕組みは以前書いたとおりです。


( トラッキングに利用できない3rdパーティクッキー「CHIPS」の仕組み (partitioned属性) - ASnoKaze blog )

このCHIPSは、Cookieに新しいPartitioned属性を利用します。Cookie自体の仕様は、IETFが発行するRFC 6265で定義されており、そこにPartitioned属性を追加してやる必要があります。

そのためIETF側にも「Cookies Having Independent Partitioned State specification」というdraftが提出されています。

CHIPSのdraft

Cookies Having Independent Partitioned State specification」のdraftは割りとシンプルです。rfc6265bisで定義されているCookie処理の手順にPartitioned属性周りの処理を追加するだけです。

ユーザエージェントがcookieの保存時
  • set-cookieヘッダを受け取った際に、Secure属性 (secure-only-flagがon) があり、Partitioned属性を処理する
  • 保存時のcookieの"cookie-partition-key"として、ドキュメントの最上位のブラウジング コンテキストのsiteに設定する
ユーザエージェントがcookieを送信するとき
  • cookie-partition-key が設定されている場合は、cookie-partition-keyが一致する場合のHTTPリクエストにcookieを添付する