ビットレート制限をQUIC通信者に通知するSCONEの仕組み

特定のネットワーク環境においては、通信レートが制限される環境があります。この制限は通信してる両者には通知されることなく行われるため、レート推定または輻輳制御アルゴリズム校了することができません。

この問題に対して、IETFでは『Standard Communication with Network Elements (scone)』WGが設立されました。UDPのフローに対して、ネットワーク上の要素からビットレート制限について通知する仕組みを検討しています。QUICへの適応を最初のとりくみとしています。

今月行われたIETF 121で初めてWGミーティングが行われました。

現在は以下のように幾つかの提案仕様がだされており、まだアイディアをもんでる最中になります

TRAINプロトコル

具体例を見るとイメージが湧くと思いますので、まだアイディアのひとつではありますが、TRAINプロトコルの仕組みを見ておきます。

TRAINを使うことに同意したQUIC通信者は、UDPパケットにTRAINを付けてQUICのデータを送信します。

このTRAIN部分は以下のデータを持ちます。RFC 8999 QUIC INVARIANTSと同じ形式をしています。この『Rate Signal』に転送レート情報が組み込まれます(詳細はこれから標準化)。