40年越しにTCPの仕様(RFC793)が改訂される

TCPのコア部分の仕様は1981年に発行された「RFC793 TRANSMISSION CONTROL PROTOCOL」で標準化されています。

この、RFC793の改訂版となる「Transmission Control Protocol (TCP) Specification」は、2013年からIETFのTCPM WGで議論されてきましたが、4月4日にIESGによって承認されました(参考URL)。現在はRFC出版の準備に入っています(新しいRFC番号はこの後正式に決まります)

www.ietf.org

改めてTCPの仕様を読みたい場合はこのドキュメントを読むのが良さそう。

概要

この改訂版の仕様(通称 rfc793bis)は、RFC793が公開されて以来断片的に公開されたTCPに関連する追加のRFCを一つにまとめ直しています。

ですので、プロトコルとしてこの改訂により大きな変更があるわけではなく、すでに標準化されているものが整理される形になります。

例えばTCPの基本的な機能について述べた次のRFCが取り込まれます

その他にも「RFC5961 Improving TCP's Robustness to Blind In-Window Attacks」の内容を、このrfc793bisで更新します。

その他にも、すでに報告されていた仕様上のエラッタなどが修正されている他、新しく公開された輻輳制御アルゴリズム(RFC2581, RFC5681, RFC6298)など多くのドキュメントを参照するようアップデートされています。

RFC793からの変更点

rfc793bisでは「5. Changes from RFC 793」に、RFC793からの変更点がまとめられています。(先にあげたRFCの取り込みとかぶりますが、かいつまんで紹介)

  • RFC793のエラッタの修正
  • RFC1011、RFC1122、RFC6093に記載されている緊急ポインタの仕様の変更の取り込み
  • RTOの説明がRFC6298を参照するように更新
  • RFC6528の初期シーケンス番号生成アルゴリズムの取り込み
  • RFC6429で記述されるている持続的接続のリソース消費に関する考慮事項について注記
  • 輻輳制御の実装上の説明を追加