HTTP

HTTP/2においてTLS1.3のpost-handshake authenticationの禁止

GoogleのDavid Benjamin氏より「Using TLS 1.3 with HTTP/2」という提案仕様が出されています。この仕様自体は、単純にHTTP/2においてTLS1.3のpost-handshake authenticationを禁止するものです。HTTP/2でTLS1.2を使用している場合はrenegotiatoinが禁止され…

HTTP/3のヘッダ圧縮仕様QPACKについて

この記事では、HTTP/3で導入されるHTTPヘッダ圧縮の仕組みである「QPACK 」について説明します。(執筆時 draft 07)HTTP/3については下記を一読頂ければ asnokaze.hatenablog.com HTTP/2の場合 ハフマン符号 静的テーブル、動的テーブル HTTP/3とQPACKの導…

HTTP/2をバイトストリームトランスポートとして利用する提案仕様

HTTP/2コネクション上で任意のバイトストリームをやりとりできるようにする「Using HTTP/2 as a Transport for Arbitrary Bytestreams」という仕様がAppleの人らによって提案されている。IETF103でも議論(資料)になったが、その後 draft-01 が出ているのが現…

Secondary Certificate Authentication in HTTP/2 という仕様について

目次 Secondary Certificate Authentication in HTTP/2 用途 サーバ側から証明書を要求するパターン クライアント側から証明書を要求するパターン 通信フロー サーバ側から証明書を要求する場合 クライアント側から証明書を要求する場合 Secondary Certifica…

HTTP/3で接続してVPNとして使うMASQUEプロトコルの提案仕様

GoogleのDavid Schinazi氏が「The MASQUE Protocol」という仕様を提出している。初版のdraftであり、議論の呼び水としての立ち位置が強いがまずは読む。 MASQUE Protocol MASQUEはMultiplexed Application Substrate over QUIC Encryptionの略称です。この提…

リバースプロキシのエラーを示す Proxy-Statusヘッダの提案仕様

CDNやクラウドのロードバランサを使用するのは一般的です。これらのリバースプロキシは様々な理由により502 Bad Gatewayや504 Gateway Timeoutを返しますが、トラブルシュートするには情報が少ない場合があります。また、追加の情報を示す場合においても、各…

Fetch Metadataリクエストヘッダについて (Sec-Fetch-*)

ブラウザがリソースをFetchするさいに、そのFetchに関するメタ情報をリクエストヘッダに付与するというのがFetch Metadataという仕様です。この情報を用いれば、画像の読み込みのFetchで銀行用のAPIが叩かれるはずがないといった、明らかな不正なリクエスト…

Signed Exchange Reporting for distributors について

Webサイトを一つに固めて署名して再配布可能にする、Web Packagingという仕組みがあります。現在、Web Packagingは以下の3つの仕様からなっています。 Signed HTTP exchanges Bundled HTTP exchanges Loading AMPなどをより標準化された仕組みで実現するため…

HTTP/2 ORIGINフレームのセキュリティを改善する提案仕様

AkamaiのMike Bishop氏らから、「DNS Security with HTTP/2 ORIGIN」という提案仕様が出ている。簡単に読む ORIGINフレームとは ORIGINフレームとは、RFC8336で標準化されているHTTP/2の拡張フレームです。HTTP/2では、複数のドメインへのリクエストでもコネ…

QUIC,HTTP/3 の draft-17に関するメモ

12月8日に現在標準化が進められているQUICの仕様のdraft-17が出ました。以下の記事で書いたように、"HTTP over QUIC" のHTTP/3への名称が含まれています。 asnokaze.hatenablog.comその他にも幾つかの変更が含まれているのでざっと目を通す。 「Hypertext Tr…

新しいユーザエージェント表現 User Agent Client Hints の提案仕様

20190218追記 Implement `Sec-CH-UA-*` replacements for `User-Agent`. https://chromium.googlesource.com/chromium/src/+/2fddeeb74abcc3c9e3ba88df4cfb0c1c07e43fc6Chromeでは実装が進められている ユーザエージェントは歴史的背景により、複雑な文字列…

HTTP over QUICと、その名称について (HTTP3について)

さてHTTP/3というと、なにか新しそうなHTTPのような気がしますが、まず基本的なHTTPのセマンティクスに変更はありません。GETやPOSTといったHTTPリクエストがあって、ステータスコードを持つレスポンスが返されます。ただその伝達方法がQUICトランスポートに…

HTTP 418ステータスコードが予約される

「418 I’m a tea pot」としてよく知られる 418 ステータスコードについて、IETF HTTPbis WGで議論になっていました。「418 I’m a tea pot」はジョークRFCである「RFC2324 Hyper Text Coffee Pot Control Protocol (HTCPCP/1.0)」で定義されているステータス…

HTML要素からHTTP/2優先度を指定する Priority Hints が動いた

HTTP/2にはクライアントからHTTPリクエストの優先度を指定することができる。サーバはその優先度に基づいてHTTPレスポンスを返す(無視しても良い)。 一般的にはブラウザ自身が判断し、ページのレンダリングを早くするためにCSSなどは優先度を高く、画像は優…

キャッシュがHitした情報を示すCacheヘッダの標準化提案

CDNなどのサービスは、リクエストがキャッシュにヒットしたかどうかをx-cacheヘッダに格納してレスポンスしてくれますこのx-cacheヘッダは独自の形式であり、例えば以下のようになっています。 (CDNによっては、x-cache以外のヘッダを使うものもあります)f…

Loading Signed Exchangesの仕様 (WebPackaging)

WebPackagingと呼ばれる仕組みが議論されているのは、以前このブログでも紹介したとおりである。 asnokaze.hatenablog.comこの仕組みは3つの仕様からなる。 Signed HTTP exchanges (参考: HTTP/2 クロスオリジン サーバプッシュを可能にする提案仕様 - ASnoK…

Cookieにかわる Sec-HTTP-State ヘッダの提案

Cookieの様々な問題を解決するために、Webセキュリティー界隈で活躍されるMike West氏から「Tightening HTTP State Management」というCookieに変わるHTTPにおいてステートを扱う仕組みが提案されています。現在はIETFのHTTPbis WGのMLに投稿されただけで仕…

Fetchの仕様で application/report を送信時にCORSが必要になった

以前このブログでも書いたNetwork Error Loggingなど、Webサイトを表示する際に発生した問題のレポートを指定されたエンドポイントに送信する機能が増えてきている。 asnokaze.hatenablog.comこのレポート送信に関する仕様はReporting APIで定義されている。…

Clear-Site-Dataヘッダでブラウザに記憶されているデータを消す

Webブラウザは表示したサイトに関する様々なデータを記憶しています例えば cookie cache HTTP認証の情報 localStorage service worker registrations しかしサーバ側からこれらのデータを明示的に消すのは難しい場合があります。例えば、httpOnlyのcookieは…

Forwarding-Loop Attacks攻撃を防ぐCDN-Loopヘッダの提案仕様

Forwarding-Loop Attacks攻撃を防ぐ「CDN Loop Prevention」 という仕様が提案されています。 背景 CDNへのDoS攻撃として、リクエストをCDN内でループさせる「Forwarding-Loop Attacks」という攻撃手法が知られています。CDNユーザの設定ミスや、攻撃者がユ…

Cross-Origin-Resource-Policyヘッダとは

Cross-Origin-Resource-PolicyヘッダというのがSafari 12でサポートされるらしい。もともとは、W3C側でFrom-Originと呼ばれていた仕組みらしいが、Fetch Starndardに入れる議論がされているようだ。github.comこのCross-Origin-Resource-Policyヘッダを用い…

GREASE for HTTP/2 の提案仕様

AkamaiのMike Bishop氏から、「GREASE for HTTP/2」という提案仕様が出ています。HTTP/2では、未知のフレームタイプとSETTINGSパラメータは無視するようになっています。これは、将来HTTP/2を拡張できるようにするためで、実際に「RFC 8336 The ORIGIN HTTP/2…

Chromeにおいて非セキュアなHTTPで送信されたCookieの有効期限を短くする議論

暗号化してないHTTPで送信されたCookieの有効期限を短くしたいという議論は、Mozillaでも以前から行われてきました。「Intent to ship: Treat cookies set over non-secure HTTP as session cookies」。もちろん、IETFでもMozillaのMartin Thomson氏らによっ…

HTTP Server Pushのセマンティクス拡張する、HTTP Server *ush の提案仕様

4/1 に「HTTP Server *ush」という提案仕様が、IETFに提出されています。4/1にです。 HTTP Server *ush 「HTTP Server Push」の音節構造は非常に舌に馴染むものです。HTTP Server Pushの成功の一つの理由でしょう。そこで、同じ音節構造を持つ様々な「HTTP S…

ChromeがWebSockets over HTTP/2に対応したので試す (RFC8441)

2018/09/19追記 RFC 8441 として標準化されました 以前書いたとおり、Websockets over HTTP/2の仕様である「Bootstrapping WebSockets with HTTP/2」が現在標準化が進められている。 asnokaze.hatenablog.comこれにより、複数のWebsocket通信が1つのTCPコネ…

QUIC over DTLSの提案仕様

20180601追記 asnokaze.hatenablog.com 「QUIC over DTLS」という提案仕様ekr氏が出され、QUIC WGのメーリングリストで「Proposal: Run QUIC over DTLS」としてDTLS上でQUICのメッセージを通信するように変更する提案がされている。 QUICのスタック 現在のQU…

HTTP/1.1 (RFC 7230 〜 7235) の改訂作業がはじまる

20181020追記 「HTTP 418ステータスコードが予約される」で触れたように、改定仕様は現在3つの仕様に整理されて作業が進められています。 HTTP/1.1の仕様は下記の通り、6つのRFCで標準化されています。 RFC 7230 - Hypertext Transfer Protocol (HTTP/1.1): …

QUICにおけるヘッダ圧縮の提案仕様 QPACK(旧QCRAM) その2 (draft-04)

20180313追記 QCRAMと呼ばれていた仕様は、QPACKに改称されました。 github.com HTTP over QUICでは、HTTP/2のフレームを利用するが、HTTPヘッダ圧縮にHTTP/2のHPACKをそのまま使用するのはHoLBの問題が知られている。HPACKでは、ヘッダが送った順番通りに届…

NginxがHTTP2サーバプッシュに対応したので試す

追記 [nginx-announce] nginx-1.13.9 http://mailman.nginx.org/pipermail/nginx-announce/2018/000207.html1.13.9でサーバプッシュがサポートされました 先程、Nginxでサーバプッシュをサポートするコミットが入ったので試す。HTTP/2: server push. http://…

Application-Layer TLS の標準化動向

IETFでApplication-Layer TLSの議論が行われ始めているので、雑に書き留めておく Application Transport LAyer Security (Atlas) 前回、アプリケーションレイヤでTLSを喋る「HTTP over TLS」について、記事を書いた。 asnokaze.hatenablog.com その後、IETF…