ネットワークメトリクスを示すTransport-Info HTTPレスポンスヘッダ

トランスポートレイヤの性能を示すTransport-Infoレスポンスヘッダの提案仕様「The Transport-Info Response Header」が提出されています。

この仕様の目的は、ブラウザでより詳しいトランスポートレイヤのパフォーマンスを取得することが目的となっており。HTTPレスポンスヘッダに通信の情報(RTTやMSS)が格納されます。

W3Cで議論されている「Network Information API」よりもより詳しい情報が取得できます。

Transport-Infoレスポンスヘッダ

以下のように、Structured Headersの規則に則って表現されます。

Transport-Info = ExampleEdge; ts=1567176968.69; alpn="h2"; cwnd=24;
                       rtt=250; mss=1460; rttvar=10; dstport=12345

まず最初に製品やサービスを示す識別子(例ではExampleEdge)が入ります。エッジサーバ側のメトリックが続きます。意味は下記のとおりです

  • tls: unitタイムのタイムスタンプ
  • alpn: ALPN識別子
  • cc_algo: 輻輳制御アルゴリズム
  • cwnd: 輻輳ウインドウ
  • rcv_space: 受信ウィンドウ
  • dstport: 送信先ポート
  • mss: Maximum Segment Size
  • rtt: ラウンドトリップタイム (ミリ秒)
  • rttvar: RTTVAR (RFC6298)
  • send_rate: 一秒あたりの送信データ量 (キロバイト/秒)