先月行われたIETF 115において、eBPFの一部ドキュメントをIETFからRFCとして出すか?という議論が行われました。
まだ議論の段階で結論は出ていないが、簡単にメモとして残しておく。
なお、僕自身はKernel, eBPF方面に明るいわけではない...
eBPF サイドミーティング
IETFでは会期中に特定トピックについて議論するサイドミーティングが行われます。IETF 115において「eBPF standardization side meeting」が開催されました。
eBPF Foundationのほうからは、Dave Thaler氏らを中心にeBPF Steering Committeeから数名と、IETF参加者がサイドミーティングに出席したようです。
概要
eBPF Foundation は、eBPF クロスプラットフォーム ドキュメントをどこで公開するかについて検討しています。主な候補は次の4つです:
- eBPF Foundation で発行
- eBPF Foundation によって公開され、ISO 番号が割り当てられるように ISO へ提出
- Independent Stream RFC として公開
- IETF RFC として公開
特に4点目をメインにディスカッションされました。技術的な部分はIETFでは関与しない想定だが、標準化のフローなどが適合するかなどが議論されました。一方でIETF内ではどのエリアで取り扱うかについて意見が出ましたが、INTやROUTINGが候補として上がっていました。
また標準化団体からの公開する必要性については、特にハードウェアベンダーが実装のために標準化仕様を望んでることが話されていました。
現在のeBPFドキュメントの管理
議論の中では現在のドキュメント管理状況についても説明されまいた。
現在、eBPFドキュメントは、Kernelのツリーに配置されています。
eBPF FoudationのGithubミラーリポジトリもあるようです (URL)。
パッチとしてebpf MLに投げられて、そこからリポジトリにマージされます。
標準化候補のドキュメント
eBPFのうち次のドキュメントがIETFでの標準化候補としてあげられていました。
- ISA
- ELF file format
- BPF type format
- Compiler expectations
- Verifier expectations
- Cross-platform map types
- Cross-platform program types